<<心の世界>>36の質問 (33)

2008 年 7 月 28 日

 「怨憎会苦」って、具体的に説明して下さいますか。

 「四苦八苦」の、一つですよね。

  理解しやすい、言葉があるでしょうか。

  少し説明して下さいますか。

 

{お答え}

 怨憎って怖い、心です。

でも、人間って誰しも<こんな心>を持っていますね。

こんな心を持たないで・・・、持つから故に<悩むでしょう>なんて言っても、人はなかなか{こんな心}を捨てません。

 

自分の知っている人に対して、マイナスの感情を抱える事が多いです。

{やきもち}、{嫉妬}、{妬み}、{恨み}、{憎しみ}、{嫌い}、{憎しみ}、{立腹}、{悔しさ}、{呪い}、などなどと、人間は悲しいほどにマイナスの気持ちになってしまうのです。

自分の知っている人が、自分の家のすぐ傍に蔵を建てると<やきもち>と<嫉妬>と<恨み>などを持ち始め、苦しんだりする場合が多々あります。

蔵だけでなく、車、貴金属、人の容姿、人の名誉、地位、金銭、などにも、多くの人達が<妬んだり>、<やきもち>をやいたりするものです。

無意識的には、誰もがこんな気持ちを持つようです。

教えられて、初めて気づく場合もあります。

 

 人間って、劣等感や優越感など持っていて、こんな気持ちになり易いので、注意が必要ですね。

 優越感は、そのまま、劣等感とつながって来ます。

 怖いですよ、「怨憎会苦」って・・・、これも、人間の本性を言っていますね。

意識していても、意識をしていなくても、自分では気づかないままに、直ぐに、自分の心に<悲しい心>、<恨む心>を、持ってしまうものです。

そんな心で、{心身症}、{神経症}、{うつ病者}になってしまうものですからね。

 

 一般庶民、更に、政治家や官僚や、どんな人達も自分の立場だけを重視しており、自分の立場が転落しないようにと、いつも考えています。

私は、マイナスの気持ち、そんな心は全く持たないと豪語している人達、そんな人達は自分の心を、自分の内側の心に<眼を向けていない>人ですからね。

 私は、私の心に<自信がありますよ>と言う人達が居ます。

だが、自分の潜在意識と無意識を、しっかりと納得していなければ、突然に壊れて行く場合がありますので、注意が必要ですね。

 

 人間の{心}って、脆いですよ。

何か、有る度に、一つ一つと{心の葛藤}が溜まってゆきますからね。

 やきもちを焼かない、嫉妬しない、妬まない、恨まない、憎まない、腹を立てない、そんな人達になって欲しいです。

<<心の世界>>36の質問 (32)

2008 年 7 月 25 日

  次は、「愛別離苦」ですね。

分かり易い説明をお願いします。どんな説明になるのか、楽しみです。

 {お答え}

{愛別離苦}、です・・ね。人間の本質を、ついていますよ。

 人は誕生した時から、何かを求めて生きています。

誕生の後には、既に、母親のスキンシップや、お乳を欲しいと思うようになるでしょう。

乳児~幼児~学童~・・・などと少しずつ成長します。

 2歳から、既に、人間の心の方向性を決定するような年齢となります。

2歳までに、第一期の{{不信感}}が育まれますし、その後の出来事が第二期の{{不信感}}と言いますが、眼前に有る物や、親の愛情も得たいと思うようになります。

余程、運が悪いと、自分の希望に添った願い通りにならない事柄が沢山と有るでしょう。子供達の状況や環境にもよりますが、貧困や戦争などのある国では、何時の事、親との別れがあるかも知れません。

 小学、中学、高校、などと成長すれば、友達との避けられない別れや、動物や植物などとの別れと悲しみ、それに、色々と好きな玩具などにも「別れ」があるかも知れません。

 

 突き詰めて考えれば、貧困国や戦争国でなくとも、先進国でも夫婦の「別れ」による{悲しみ}、兄弟姉妹の「別れ」による{悲しみ}など、幾らでも沢山とあります。

 動物や植物と言いましたが、可愛がっていた犬や猫や他の動物、自分が育てた可愛い花などにしても、誰かに盗まれるとか、油断したまま<水やり>なども忘れていたり、天変地異で瞬時に自分の家との「別れ」までが来て「悲しみ」も大変な事件となります。

 ある年齢になれば、着衣とか大好きな化粧品とかダイヤモンドとか、仮に、自分の手中に有ったものでも、自分の金銭にしても困れば、自分の手から離さざるを得ないですね。

そんな{品物・金銭}とも別れたくないのに、仕方なく「別れ」がある場合も有ります。

人災による{盗み}や自然の{天変地異}などでも、「別れ」は起きます。

 

 人は誰しも、何かを求めるもの、格別に{愛}とか{恋}とかの感情は捨てる事が出来ませんし、また、捨てたらいけないものでしょう。

思春期以後では、年老いてひどい「認知症」になるまで、人として持ち続けるでしょう。

{愛}が有って、{恋}があって、全体の人間世界が成り立っているみたいです。

 人は誰しも一人では孤独ですよ。

どんな好きな動物や植物やダイヤモンドや金銭や名誉や地位を、抱えていてもですね。

{愛}には、色々な形とか、同じ言葉でも格別に意味が沢山と含まれていますね。

人間が生きている以上、必ず、{愛}・{家族愛}とか{人間愛}とか・・神様の{愛}とかありますが、それでも、{愛}からの「別れ」もあるでしょう。

 「別れ」とは、<<失う>>事と同じです。

愛するもの、好きなもの、恋するもの、欲しくて自分が持っていたものでさえ(思いだけの事もあります)、失う場合が何時のこと有るかも知れません。

男性と女性との恋愛で、「別れ」によって時折ですが、自殺する人も居ます。

「生き別れ」と「死に別れ」があります。

 人生の未来は{不確定}、{不確実}、{不透明}などと、悟っていれば・・。

<<心の世界>>36の質問 (31)

2008 年 7 月 18 日

  まだまだ、話を続けて下さいませんでしょうか。

確かに「四苦」の説明は受けましたが、残りの「四苦」を聞いておりませんしね。

ここは、私も勉強しなければなりませんが、頭で理解できる範囲でも構いません。

質問した上で、私も必ず己を見つめる「心理療法」を受けたく考えていますから。

是非、お願いします。

 

{お答え}

 残りの「四苦」ですから、最初は「求不得苦」から話をしましょう。

人間って言葉を変えれば、<<欠乏欲>>の塊ですよ。

全世界の人達が、そうだろうと思いますよ。

格別に先進国では、目先に見えるものは、欲しいものが沢山とあります。

  

「衣」・「食」・「住」から,沢山と欲望を抱えています。

 「着る物」を一つみても、あれが着たい、これが着たいと、格別にオシャレな人達は、着衣もそうですが、一緒に着衣に付けたものが装飾品として宝石類やゴ―ルドやプラチナの貴金属が昨今では、多くなって来ていますね。

でも、これらが欲しければ、金銭が無ければ自分の着衣にも付けられないですね。

宝石類が好きだと思っても、自宅で品物を手にする事ができません。

 「食」も、最近では、庶民が贅沢になって、今日は<こんな食事>が食べたいとか、明日は<別のイタリアン料理>とか、別の日には<フランス料理>とか、また別の日には<高級な寿司や日本料理>だとか・・・、そんなに思っても日常生活で贅沢な食事ばかり、毎日も食べられません。

 面白いことには、「居住」ですね・・・人間って、自分の知っている人が、自分の傍に豪邸を建てると、<ヤキモチ>、<嫉妬>、<妬み>、<悔しさ>、<腹立ち>、などなどの感情が湧き起こってきます。

でもね、自分の知らない人達なら、自分の傍に<何を立てようと、建設しよう>と、立腹しませんね。

隣の家と比較しなくても、知らぬ人達の豪邸が立っても本当に、最初から何だか<諦めのム―ドなのです。

小さな住居でも、満足している人達も見られますし、大きな家に住んでいても<まだまだ欲求不満>を持ちながらの人達も居ます。

 

 人間の欲望って、凄いですよ。

とにかく、自分以外の人よりも<良い物><良い人>が欲しいのです。

通常は、誰もが{青い鳥}を自分の外側に求めています。

何故、何故、何故、人間は自分が悩むほどに、物や人を欲しがるのか、そんな考えをして悩みながらも、自分の心を内側に向けて見ていないので、何故に悩むかを知る事が出来ません。

 

 人が人生を生きるには、自分の心を知る事です。

<<心の世界>>36の質問 (30)

2008 年 7 月 16 日

  まだまだ、話を続けて下さい。

 「生」、「老」、「病」の次ですね。

 「死」について、説明をお願いします。

 どんな説明になるのでしょう。

 まだ、「死」については考えたくないのです。

 不安だし、怖い思いをするだけでしょう。

 何故、そんな嫌いな事柄を考えないといけないのでしょう。

 

{お答え}

 そうですね、多くの方達が、何故に嫌いな話をするのかと、思うでしょうね。

人間って、面白いですよ。

「死」って、誰にでも、必ず、やって来ます。

誰にでも真実に、未来には、来るものです。

それでも、人は普通では、「死」について語ろうとしません。

それほど、「死」について話をする事は、怖いし不吉だと感じるものでしょう。

 

 一般的には誰も「死」は怖いし、自分の<命が消えて行く>のに、不安があるのです。

 そうであるから、人は自分の「死」を受け入れると、全ての悲しいマイナスの不安と恐怖とか消えて行くものです。

必ず、完全に今の心の葛藤が消えなくても、随分と気持ちは気楽になりますよ。

 

 「死」は、自分が此の世から消えて行く事ですよね。

そんな自分の命を、限り有るもの、限り有る<<命>>と納得さえすれば、結構と気楽になるのですが・・・ね。

その自分の生命の{{終わり}を、人間ってなかなか受け入れるのが、怖いのです。

人間の欲望も、「死」を悟れば減って行きます。

 

 心の病ですね、{心身症}や{神経症}や{うつ病}にしても、根源的には、全ての人でストレスを抱えて<<昇華>>できないから、体にも心にも症状が沢山と出て来ます。

「死」は、人の心も体も、消えて行く事ですよ。

人の体も心も消えるって事は、全てが無くなるのです。

拘る心も、拘る体も、此の世から消失して行くのですから、気楽になれますよ。

拘りの心が無ければ、何も怖いものは有りませんからね。

 

 仏教観の中で一番に大事な事柄は、生きながら「死」を悟る事です。   

即ち、「無常観」ですね。

 「無常観」→「無我」→「涅槃」、生身のまま「無常観」を悟れば、人の心も直ぐに「無我」に移行して、更に、「涅槃」に入れますよ。

心と体の修行、勉強が重要ですが、「己を知る」心理療法が重要です。

 {{己の心}}を知って、「体」の修行に入るのが良いでしょう。

心の修行、勉強、自己を知るのが、大切だと分かるでしょう。

<<心の世界>>36の質問 (29)

2008 年 7 月 14 日

  「四苦八苦」の質問です。・・・・まだ、まだ、話を続けて下さいませんか。

 よく聞く言葉ですが、はっきり分かりません。

 しっかりと、私の頭に入れておきたいのです。

 

{お答え}

 では、次は「「病」」について話しましょう。

「「病」」とは、赤ちゃんも若い人達も老若男女も、必ず、生きていれば<<病気>>にはなります。

病気をしないで、人生を終える事なんて、100%不可能でしょう。

生まれたばかりの新生児でも、先天性の病気になったまま生まれて来る場合もあります。赤ちゃんでも、腫瘍病変や悪性の血液疾患に罹患する場合もあります。

何歳になっても、どんな年齢でも、病気にはなりますね。

 

 純粋に、<肉体の病>になる場合と、<<肉体と心の半分半分の病=心身症>>や、純粋に<<心の病=神経症やうつ病>>、その他にまだまだ原因が不明の<<病気>>なども、ありますからね。

純粋に肉体の病では、医師に罹って薬や手術や照射治療法などを受けないと仕方が無いですね。

時には、日頃から、健康診断を受けておく必要もあります。

病気の手遅れに、ならないためにですね。

癌や肉腫などでは、必ず、早期治療が必要です。

 

 ここで問題になるのは、心の病と心に関連した病が中心となって来ます。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍や気管支喘息なども、やはり、心が関連しています。

純粋に心が関連、或いは、原因の病気が沢山とあります。

異常会話や異常行動なども、全てが異常な心から出て来ます。

いじめと自殺など、学校の問題、家族内の虐待、アルコ―ル依存、覚醒剤依存、なども全部が心の病ですよね。

世の中を生きる限り、人は何らかのストレス=心の葛藤を持って生きる事になります。

唯、唯、自分の心を如何に動かして、生きるかでしょう。

 

 世の中で生きるには、常に、<<運命>>というか、自分の心を運ぶ、どう動かして生きるかですからね。

悩まないで学校生活や社会生活が出来れば、{心身症}や{神経症}や{うつ病}などには、なりません。

そうであるから、当方では、心の問題、心の整理、心の動かし方、などなどについて一生懸命に<お話>をしています。

病気になり、苦しむか苦しまないか、生きるなら苦しまないで人生を喜び楽しみ生きた方が良いですね。

 

 {宿命}と{運命}と{天命}まで、理解できれば・・・・・。