<<心の世界>>36の質問 (23)

2008 年 7 月 2 日

 悩や苦しみの心の病気の時に、何故、何故、過去を振り返るのでしょうか。

過去を振り返っても、意味はないでしょう。

現在の自分の心について、もっと勉強した方が良いでしょう。

現在の自分ですよ、現在の自分だから、今の自分の考えている事を点検すれば、良いでしょう。

悩みの原因さえ、分かれば良いのでは・・・・。

 

{お答え}

 今、悩みの原因と言っておられるのは、{原因}ではなくて,{切っ掛け}です。

悩みや苦しみの本当の原因が分からないままで、生きている人達も多いです。

しかも、随分と悩みながら、それでも、自分の考えている事柄が、明確に見えません。

心の世界を知っている人達でも、相当の長期間にわたり心理療法に関わっていないと、知る事ができません。

 格別に、心理士といえども、自分の深層心理の世界ですね、自分の心の{カラクリ}を知っている心理士でないと、本当は「心理療法」は、上手く運べないのではと考えます。

他者の心の{カラクリ}が見えると言っても、自分の心の{カラクリ}が見えないと、駄目でしょうね。

 心の{カラクリ}ですよ。

 

 {原因}と考えていたものが、実は、{原因}ではなく、{原因}と考えていたものは{切っ掛け}だったというのが、理解できれば凄いですよ。

悩みや苦しみや病気の{回復}へと心が反転するからです。

悩みの{切っ掛け}は、生い立ちにあるのであって、皆さんが病気の{原因}だと考えているのは、全くと別であります。

 但し、純粋に体の病は体の中に有る訳で、それが、癌性病変か、或いは、成人後の生活習慣によって発病する病気もあります。

多くの人達が、体の病は、{からだの病}として見ていますが、体の病に<心の病>が引きずられる場合もありますので、見逃さないように注意が必要です。

そんな場合では、やはり、性格というか人格を治してあげておいた方が、良いですよ。

 

 体の痛みにどれほど嘆いても悲しんでも、体の痛みは止まりません。

体の痛みに、心の嘆きなどが引きずられなければ、痛み方も違うでしょう。

{心と心}、{心と体}、{体と心}、{心と心と体}、{心と体と心}、{体と体と心}、{体と心と心}などの、7の心身相関関係が有る事が理解されるべきでしょう。

ここまでは、一般の人達は理解が困難にしても、少しは、皆様も勉強しておかれると、人生の生き様が気楽になるでしょう。

 統合失調症者でも、薬でのコントロ―ルが良ければ、<心の脆弱さ>を少しでも改善するために、「心理療法」を受けるべきです。

薬の効果も可能な限りの少ない量で良いと考えていますし、人生を生きるのが気楽になります。

<<心の世界>>36の質問 (22)

2008 年 6 月 30 日

 心の勉強をしている積もりですが、まだまだ足りないようです。

 自分の心の勉強不足の部分を教えて下さい。

 とにかく、現在と未来ばかり考えているみたいです。

 誰も皆が、そうではありませんか・・・。

 先生は、{生い立ち}、{生い立ち}って言っていますね。

 

{お答え}

 心・性格・人格などは、人の{生い立ち}の中で形成されると何度も説明しています。

自分の性格・人格を、丈夫にする事です。

心を丈夫にした上で、現在と未来を考えましょう。

 自分が今の現在の自分になるまでに、真面目で素直で善良なる人であったか、ですよ。

どちらか、判断できるだけで立派な人になれます。

 

 もっと、もっと、丈夫な人間になりたい人達は、{善人}か{悪人}か、{罪深い人間}か、{そうでない人間}か、なども熟慮できれば立派ですよ。

自分は真面目で善良な人間だと、思っている人達は<あまり良い人>ではないでしょう。

反対の考え方が、正しいですね。

私は、{悪人}、{真面目でない人}だと理解できている人達は、あまり他人を批判したり、悪口を言ったりしないですよ。

大事な事柄は、自分の心が{悪い心}か{正しい心}か評価できている人達は、他者の悪口や批判なども、かなりの適正な判断をする事が可能です。

 

 何度も説明しますが、心の病は、各種心身症・各種神経症・うつ病、犯罪、などの病気になって表に出てきます。

心の病について、しっかり学習していないと理解が難しいかもしれませんね。

個人の病、家族の病、集団の病、会社の病、社会の病、地域単位の病、宗教の病、経済の病、政治の病、国家の病、民族の病、などのジャンルに分けてみると、もっと分かりやすいかもしれません。

特別に勉強しないと理解が困難かも知れませんが、自己同一性障害、人格障害、などの言葉もあります。

簡単に言いますと、心の未熟さ、人格の未熟さだけなのです。

要するに、人格の未熟さ、ですが、全ては生い立ちの心の中に原因があります。

 

 人は、対人関係、対環境、などなどへの心地良い適応が出来れば、それだけで、何も言う事はありません。

これだけで、人は、人間社会を気持ちよく生きる事ができます。

統合失調症や、その他に特殊な先天性疾患では、心の脆弱さを合わせ抱えている人達もいますし、うまく頭の回転ができない人達もいるでしょうから、他者への配慮も必要です。

「心理療法」と言っても、心理療法の出来ない能力、そんな病気の人達も居られますから、その辺は注意が重要です。

悩むか、悩まないか、ですね。

 

{生い立ち}が、全てでしょう。過去を見る「心理療法」が重要です。

<<心の世界>>36の質問 (21)

2008 年 6 月 27 日

他人の心を変えてあげる事は、一番に難しいでしょうが、

自分で自分の、心を変える事も本当に難しいのですね。

私自身についても、随分と自分の心、拘りの心を自由自在に変えるのは困難に感じています。

各種心身症とか、各種神経症とか、うつ病とか、各種犯罪とか、この世の中から病気や殺生なども含めて、無くなるという事は無いのでしょうか。

 

{お答え}

 人生の終末があり、自分の命は{宿命}、{運命}、{天命}の流れの中にて<生かされている命>だと、ここまで悟れれば最高でしょうが、人間は勉強しようとしませんね。

ここが、一番に大変です。

現在の目先や近未来ばかり考え、悩み苦しみ、少し先の未来の不安に恐れ慄いています。

不安と苦しみと恐怖に襲われて、パニック状態になり、時には、人間は<何をしでかす>のか分かりませんね。

 

自分が<得をする事ばかり>考えると、常に、心は不安状態になります。

勿論、<得をしたい>と言っても、色々な種類と程度の差もありますけれどね。

悩み苦しむ人達に、助言や説教や注意をしても、100%、心の開放は無理でしょう。

人間の心って、そんなものです。

助言って、人の心に届かないから、悲しいものです。

 

 人は、何時の事、{自分とは、どんな人間か?}、{自己とは、一体に何だろう?}、{自分の存在は、何?}、{自分と社会とは、何?}、{人間世界に、平等は有るのか?}、{自分と、社会とは?}、{自分の居場所は、何処?}、{何故、人は生きるのか?}、{自分と、地球とは?}、{自分と、宇宙とは?}などなどについても、時折にでも良いですから、真剣に考えてみる必要があります。

 

何故か?って・・、そちらの方面についても熟慮しながら、人生を生きていますとね、自分だけの{{悩みや苦しみ}}について、また、眼前で起こった{{事柄や人間関係}}についても、拘らずに、自分の思考体系を自分で操作できるのです。

心の病気とか、心と体の病気とか、犯罪とかは、自分の心を自分で処理できなくなった時に、発症して来ます。

少し表現を変えますと、処理できるとか、もっと学問的には「昇華」と言う言葉がありますが、一般の人達には耳にした事がないかも知れません。

 

 自分の心を自由にするために、「心理療法」が、あります。

格別に、自分の心を沢山と知る「心理療法」ですね、己の過去を知る事です。

自分が{善人}か、自分が{善人でない}のか、自分の過去を判定する、自分の心を見極める作業が重要です。

{自分を、あまり大切にしない事}ですね、これが、{鍵}です。

異常会話、異常行動、心身の病は、自分の心を知らずに起きています。

<<心の世界>>36の質問 (20)

2008 年 6 月 25 日

  そんなに{過去の心}が大切なのでしょうか。

 私には、考えられません。

 でも、体験してみないと、理解できないのでしょうね。

 そうか、私も体験してみるべきなのですね。

 悲しい事や辛い出来事が見えてくるかも知れませんね。

 

{お答え}

 そうです、その通りです。

何事も、体験が重要ですが、心の世界を理解するには{絶対に、体験}が重要です。

その{体験}がない限り、自称、他称のこと、私は<偉い>、<賢い>などと思っている人達も<真実の自分の心>については理解できないでしょう。

 

 人生にとって、一番に大切なもの、それは、心なのです。

会話とか、行動とか、人間には、誰にもあるものです。

人間は、{会話}、{行動}、{心}、この三つしかないのです。

その中でも、一番に中心になるのが、{心}なのです。

{心}が、{会話}と{行動}を操っていますので、当然{心}が最大に重要なのです。

 

人生を楽しく生きるか悲しく嘆いて生きるかは、その人の心次第です。

幸福を感じる能力を、持っているか、持っていないか、自分の心を見つめれば、直ぐに、分かる筈ですからね。

今が、現在が、本当に幸せ、楽しい、嬉しい、などと感じても、自分の過去の中の心について{固着}――――→自分の過去の心の中で解決されていない心の{葛藤}を持っている人達は、真実なる「心の幸せ」を持てないのではないかと考えます。

幸せらしき気持ちを持っても、真実には、少し違っているでしょう。

そんな気持ちや心も、後々で、少しくらい気づいて来るかもしれません。

 

 {青い鳥}は、自分の心の中にしか居ません。

多くの人達は、{青い鳥}を、自分の心と体の外側に追い求めて、生きています。

そして、絶えず、捜して歩いています、いや、走っているのかも知れません。

自分の外側に向かって、{青い鳥}を探索している間は、まだまだ、人間世界を生きるのに<苦労を感じて>いる事でしょう。

だが、そんな心、人間の心を、沢山の人達が気づいていません。

 

 確かに、人間は誰もが現在と未来について眼を向けています。

何か良い事ないだろうかって、考えて生きていますよ。

皆が皆、何故に<悩むのだろう>、どうして<悲しいのだろう>、人間って<何を考えて生きてるのだろう>、などと考え始めると、立派ですけれどね。

そう、考え始めると、心の{再生}、{回向}、{新生}へと、心底と心の反転を得るチャンスが来る可能性が高くなります。

 

 自分の過去の心を、把握しておく事ですよ。

<<心の世界>>36の質問 (19)

2008 年 6 月 23 日

何故に、そんなに心の勉強をしなくてはならないのでしょう。

自分の得をする事だけ、考えて生きればそれで良いでしょう。

{地獄の沙汰も、金次第}って言うでしょう.

お金が、一番に大切ですよ。

心が少しばかり、壊れていても、お金を稼がないと、それが出来ない人間は 価値のある人とは、言えませんよ。

お金、お金、だと思いますよ。 

そんなに、思われませんでしょうか。

 

{お答え}

 確かに、人生を生きるには、誰もお金は必要です。

お金が、全く無ければ、自分の人生を生きる事はできません。

その日の食を得る、パンの代金も無ければ、人は人間社会を生きる事が出来ません。

人は、親からお金を出して頂いて生きる時間、その後の自分で<役割、仕事をしながら>何がしかの金銭など得る事で、人間社会を生きて生活が出来るものと思われます。

ボランティアなどと言っても、全く自分の収入が無い人達には、ボランティアは出来ません。

 

 お金も確かに、必要なのです。

間違い、ありません。

ですが、面白いのは、人間って<<欠乏欲>>の塊です。

沢山のお金を貯めて、どんなにお金持ちの人になっても、それでも、お金を貯める事ばかりを考えていますし、お金が溜まれば、また、お金が欲しくなるようですよ。

多分、お金を残して、自分の人生で自分のお金を上手に使って、自分の人生を終える事はできませんでしょう。

まあ、死ぬ前には、他人から借金をせずに、自分のお金で医療と介護の世話を受ける事くらいは可能でしょう。

しかし、医療と介護を受ける時間も無くて、予期せぬ出来事や予期せぬ病気で一瞬にして、或いは、極く短時日で生命を終わる事さえあります。

要するに、自分で稼いだお金を使いきれなくて、死んでしまうこともあります。

 

 全ての家族で、問題となる訳でもありませんが、お金が沢山と残っていますとね、財産相続で争い事が起きます。

この財産相続争い事が、大変ですよ。

実際に、この争い事を体験した人達でないと理解できませんね。

残された人達の、心の欲望にも注意して見つめないと、{心の醜さ}が分からないでしょう。

“汝、自身を知れ”、“知足”、“人間の欠乏欲”、“心の醜さ”、などなどと、自己の心を自己洞察しておけば、あまり悩んだり考え込んだりしないのですよ。

地球上で、自分だけが<得をして生きる場所>は、有りません。