<<講演>>人生への理解(3)「無生命体」

 「無生命体」とは字の如く、生命の無いもの、即ち、生き物以外の全部が無生命体です。

唯、唯、人生をボンヤリと生きるよりも、知って生きる方が気楽で楽しい事柄も沢山とあります。

 

 人が此の世に生まれて、お世話やお陰を蒙っているものは沢山とあります。

食について、食べている時は生き物ではないでしょうが、食べる以前は、野菜や魚や肉など全ては生き物です。

動物や植物などは生き物ですが、人間が住んでいる建物や着込んでいる衣服などは“無生命体”です。

「時間」や「空間」なども生命体ではありませんが、ここでは話を除いておきます。

 

 一人住まいの人では、全てが24時間にわたり生命体以外のものにお世話とお陰を受けています。

電球やお風呂の水など、他者の恩恵を頂いていますが、ここまでは考えてみないと気づかないかも知れません。

建物の中に住む、一人で食事を作る、入浴も一人でする、掃除や洗濯や炊事も一人でしているので「誰の世話も受けていない」と言う人達が居るかも知れません。

しかし、ここに至るまでに知らない人達の恩恵を受けています。

睡眠にしても、お布団で寝るのであれば誰かが布団を作ってくれたものでしょう。

お風呂や冷暖房にしても、知らない人達が装置を取り付けてくれているのです。

 

 「自分は誰からも世話にはなっていない」と、自己主張した場合、それは“人間世界で自分が生きている事の{証}を全く知っていない”と言われても仕方がないでしょう。

 

 “自分とは?”、“自分の存在と人間の存在”、“自分とは此の世で一体に何者か?”などと時には明確に疑問を持って<自分の心>を確認しておくべきです。

此の世に誕生したからには、自分の人生を納得して楽しく生きるためにです。

 

誰もが人生一度は、自分の心を研ぎ澄まして見る必要があるようです。

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