<<講演>>人生への理解(10)「心の葛藤」

 中学生になると“心の葛藤”は、更に顕在化して来る。

人間の文化や文明は発達したと言いながら、携帯電話やパソコンなどは、益々と多種多様複雑となって来ている。

その事が、人間の成長には如何に影響するものであろうか・・・?

まだまだ若い年齢層の人達に、人生での全体の視野で眺めた時に、人の心の成熟度は???さて、どうなるのであろう。

 

 一方、親は親で子供を新学校へ入学させようとして、大変な教育熱心さを示す。

この親の方針についてであるが、極一部は確かに親の期待通り学習に精魂を込め、新学校へ入学する子供もいる。

 

 中学から~高校で、学習に打ち込む子供と、反対に、親に反発(これには2通りの反発様式があるが・・・。)ばかりする子供がいる。

格別に、言葉や行為・行動で親に反発する子供と、黙して語らずだが、心の底では親に対して怨念の感情を抱きながら良い子ぶって成長する子供もいる。

 

 親から叱られるのが嫌で、親の期待通りに見せ掛けで勉強する。

勉強だけをしていれば親は褒めてくれる。

稀であるが、親の喜ぶ顔だけ見ていれば満足する子供も実際に居るのである。

勉強が楽しいのではない。

学習について行けない、いや勉強しない子供もいる。

心の底には、既に“不平”、“不満”、“怒り”、“悲しみ”、“劣等意識”、“嘘”、“盗み”、“罪”、などの塊の心で充満している子供もいる。

 

 人の心も一念三千と言うくらいである。

心の底に怨念を抱いても物静かな子供もいる。

物静かに出来ずに騒いで事件などを起こす子供もいる。

物静かな子供も、パニックで大きな事件を起こしてしまう。

 

 大学に入った途端に目的意識は消失してしまい、大学入学後に登校拒否をする者もいる。

エリート大学に入って勉強したとする。

彼等は、本当に幸せなのだろうか?・・・疑問が湧いて出て来る。

思春期に、それなりの人間生活を送って来なかったからである。

大学で勉強に励み、大学院でも研究に励み、一見誰が見ても文句の付け所の無い人間には見える。

そして世間で言うところの“出世”である。

彼等は幸せなのだろうか?

世間で見れば<出世コースのど真ん中>に居る人でも、心の底には<何とも表現しがたい心の葛藤>が流れている。

 

人生とは大変でもある。

演技も重要ではあるが・・・。

コメントは受け付けていません。