<<心の世界>>36の質問 (30)

  まだまだ、話を続けて下さい。

 「生」、「老」、「病」の次ですね。

 「死」について、説明をお願いします。

 どんな説明になるのでしょう。

 まだ、「死」については考えたくないのです。

 不安だし、怖い思いをするだけでしょう。

 何故、そんな嫌いな事柄を考えないといけないのでしょう。

 

{お答え}

 そうですね、多くの方達が、何故に嫌いな話をするのかと、思うでしょうね。

人間って、面白いですよ。

「死」って、誰にでも、必ず、やって来ます。

誰にでも真実に、未来には、来るものです。

それでも、人は普通では、「死」について語ろうとしません。

それほど、「死」について話をする事は、怖いし不吉だと感じるものでしょう。

 

 一般的には誰も「死」は怖いし、自分の<命が消えて行く>のに、不安があるのです。

 そうであるから、人は自分の「死」を受け入れると、全ての悲しいマイナスの不安と恐怖とか消えて行くものです。

必ず、完全に今の心の葛藤が消えなくても、随分と気持ちは気楽になりますよ。

 

 「死」は、自分が此の世から消えて行く事ですよね。

そんな自分の命を、限り有るもの、限り有る<<命>>と納得さえすれば、結構と気楽になるのですが・・・ね。

その自分の生命の{{終わり}を、人間ってなかなか受け入れるのが、怖いのです。

人間の欲望も、「死」を悟れば減って行きます。

 

 心の病ですね、{心身症}や{神経症}や{うつ病}にしても、根源的には、全ての人でストレスを抱えて<<昇華>>できないから、体にも心にも症状が沢山と出て来ます。

「死」は、人の心も体も、消えて行く事ですよ。

人の体も心も消えるって事は、全てが無くなるのです。

拘る心も、拘る体も、此の世から消失して行くのですから、気楽になれますよ。

拘りの心が無ければ、何も怖いものは有りませんからね。

 

 仏教観の中で一番に大事な事柄は、生きながら「死」を悟る事です。   

即ち、「無常観」ですね。

 「無常観」→「無我」→「涅槃」、生身のまま「無常観」を悟れば、人の心も直ぐに「無我」に移行して、更に、「涅槃」に入れますよ。

心と体の修行、勉強が重要ですが、「己を知る」心理療法が重要です。

 {{己の心}}を知って、「体」の修行に入るのが良いでしょう。

心の修行、勉強、自己を知るのが、大切だと分かるでしょう。

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