<<心の世界>>不思議な人達 1

 当方は、医師で日常診療もしております。

長年月間にわたり、「心理療法」に関わっています。

現在は、他に心理士も居ますが、患者さんの心は本当に不思議と感じる場合があります。

{悩み}や{苦しみ}を抱えながら、各種心身症や各種神経症、また、うつ病などにかかっても、一般的には<自分には悩みは無い>と自己を主張します。

面白い、って言うか、悲しい出来事ですね。

 

 人によっては、沢山の悩みを抱えていながら気づかない、場合によっては、<自分がストレスを抱えて悩んでいる>事は理解しているが、自分の心のカラクリを探索しようとしません。

自分の心のカラクリを理解できれば、悩まなくて苦しまなくて、自分の心を<コントロールする>のは簡単なのです。

 ですが、医療の世界では、世界中の国々でも同じなのでしょうが、患者さんは薬を飲む事しか考えません。

医師も、それが正しいと考えていますので、人の心の世界を熟知している人間から見れば、嘆かわしい状況です。

 

 同じ人間世界を生きるのであれば、出来る事なら、楽しく健やかに生きる事が出来れば幸いです。

悩みながら嘆きながら、人生を過ごしたいなんて思う人達は少ないでしょう。

多くの方々が、医師達を含めて、人の心に<眼を向けない>、いや<誰もが自分自身の心に自分の眼を向けない>のは、悲しい出来事ですね。

 

 当方にとって、随分と悲しい出来事だったのは、眼前で悩んで<心身症で苦しんでいる人>に、心の真実を教えてあげた事がありますが・・・

でも、やはり、駄目でした。

何で、何で、真実を伝えたのに、その真実を知らされた人は、何で可笑しげな話をするんだろう、って顔をしているのですから・・、不思議な顔、なのです。

私は、人間って、心の世界については{自分の心について、理解出来ない}のだな、と思い知らされたものです。

ある意味では、地球上の人たちの誰にも言える事でしょうね。

 

 何で、医療の世界で、心の治療をしないのか、と嘆いている心理士の一人であります。

病医院を訪れる人達は、心の葛藤を抱えて悩んで<体に症状が出ている>のに、薬の投薬だけ求めています。

心理士から見れば、非常に悲しい辛い思いがするものと、感じます。

患者さん達の幸せを祈りながら、また、医師達の頭の切り替えを願いながら、生きている一人の心理士です。

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